検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 21 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

口頭

多層膜偏光子による軟X線光学素子評価ビームライン(BL-11)の直線偏光度測定

今園 孝志; 佐野 一雄*; 鈴木 庸氏; 河内 哲哉; 小池 雅人

no journal, , 

高度に偏光した軟X線光源の利用実験において偏光に関する情報をあらかじめ取得しておくことは重要である。磁性元素L吸収端近傍の波長域($$0.7sim0.9$$keV)で機能する偏光素子がないために当該領域の定量的な偏光評価はこれまで行われてこなかった。そこで、当該域での偏光測定を実施するために測定軸として6軸、調整軸として3軸を有する偏光解析装置を新たに開発し、立命館大学SRセンターの軟X線光学素子評価ビームラインBL-11に設置した。偏光解析装置の性能を検証する目的で新たに作製したMo/SiO$$_{2}$$多層膜のs偏光反射率測定の結果、反射率,ピーク位置,半値幅がBL-11に附設の反射率計で得られた結果とほぼ一致することを確認した。

口頭

軟X線光電子顕微鏡によるフタロシアニン薄膜のナノ配向観察

馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; 本田 充紀; 平尾 法恵; 成田 あゆみ

no journal, , 

有機分子薄膜は次世代のデバイス材料として注目されている。有機薄膜の電気的,光学的特性は個々の分子の性質と同時に、ミクロンからナノメートル領域の電子構造や分子配向にも依存する。そこで軟X線放射光と光電子顕微鏡を組合せることにより、有機薄膜のナノ配向観察を試みた。試料には金表面上に蒸着したシリコンフタロシアニン二塩化物のマイクロパターンを用いた。同装置により、フタロシアニン分子のパターンをナノメートルスケールで観測することに成功した。また、試料加熱に伴い、分子が横方向に表面拡散する様子や、拡散した分子の配向が変化していく様子をリアルタイムで観察することに成功した。

口頭

放射光白色X線を用いたオーステナイト系ステンレス鋼の内部ひずみ測定法の検討

桐山 幸治; 柴野 純一*; 菖蒲 敬久; 鈴木 賢治*; 西村 優*; 金子 洋

no journal, , 

原子炉材料で用いられているオーステナイト系ステンレス鋼は50$$sim$$100$$mu$$mの粗大粒からなり、集合組織を持つため、X線回折法を原理として微小領域のひずみを測定する従来の手法では、応力(ひずみ)測定が困難であることが予測されていた。そこで本研究では、オーステナイト系ステンレス鋼に対して、同じ測定領域の複数の回折面情報が同時に得られる放射光白色X線応力測定法の有効性を検討した。試験片にはオーステナイト系ステンレス鋼SUS304を用いた(測定部:厚さ5mm)。測定の結果、回折面に依存するヤング率Ehklが類似する$$gamma$$-Fe(311), (420), (622)面の平均ひずみ分布を求めたところ、測定精度に起因する特異点が見られたが、粗大粒の影響が緩和されて、予測されるひずみ分布に近い結果が得られた。ゲージ体積内での粒分布や回折面ごとでの測定精度の違い、d0の精度などが今後の検討課題として残されるが、今回の結果から弾性率の回折面依存性を考慮した複数の回折面のひずみ平均値をとることで粗大粒組織を持つオーステナイト系ステンレス鋼の内部ひずみ分布が測定できる可能性が示された。

口頭

イルメナイト酸化物MTiO$$_{3}$$(M=Mn, Fe, Co, Ni)のTi-M間電荷移動励起

安居院 あかね; 魚住 孝幸*; 水牧 仁一朗*; Kaamber, T.*

no journal, , 

MTiO$$_{3}$$(M=Mn, Fe, Co, Ni)の結晶構造はイルメナイト構造をとり、イルメナイト系物質として知られる。FeTiO$$_{3}$$の場合磁気構造は面内強磁性,面間反強磁性になっている。発光スペクトルを入射エネルギー位置を0eVとして、エネルギーロス表示にした場合2.5eV, 4.5eV付近に新たに観測された。この新しいピークは着目している遷移金属原子とそのまわりの配位子を考慮しただけの単純なクラスターモデルでは説明することができなかった。われわれは新たに、着目している遷移金属原子Tiとそのまわりの配位子のほかにFeも考慮したダブルクラスターモデルに基づくモデル計算を開発し解析した。その結果、新しい二つのピークは、Ti 3d-Fe3d間の電荷移動(dd電荷移動)によるものであることが明らかになったので報告する。

口頭

X線発光分光によるKCuF$$_{3}$$の電子励起構造の観測

水牧 仁一朗*; 安居院 あかね; 河村 直己*; 魚住 孝幸*; 村上 洋一*

no journal, , 

ペロブスカイト化合物KCuF$$_{3}$$は、モット絶縁体で反強磁性のみならず反強的な軌道秩序を示す物質として古くから知られている。われわれは、Cu-L及びK吸収端付近で軟X線共鳴発光分光(RXES)を行い、Cu-3d電子構造を詳細に調べ、KCuF$$_{3}$$のdd励起の起源を明らかにすることを目的とし実験を行った。dd励起が-1.5eVに現れることがわかった。

口頭

大気環境下及び溶液環境下における金表面上におけるS K吸収端の蛍光XAFS測定

本田 充紀; 関口 哲弘; 馬場 祐治; 下山 巖; 平尾 法恵; 成田 あゆみ

no journal, , 

近年金とイオウの強い結合を利用した生体分子バイオセンサーのテンプレートなどの研究が注目を浴びているが、生体分子自身の機能を最大限に生かした機能素子を考えるとき、溶液環境下や大気環境下での挙動を知ることは大変意義深い。例えば電気化学バイオセンサーなどの生体分子センシングについて、センシングを伴う反応前後の吸着構造の変化を内殻電子状態の変化から知ることは重要でDNAやタンパク質中のリンやイオウ元素について軟X線を用いた研究は強力なツールと言えるが、金表面上のイオウについて溶液や大気環境下でK吸収端は知ることは容易ではない。軟X線領域(100eV$$sim$$3keV)のX線は溶液中や大気中でのX線の減衰が非常に大きく、例えば大気中を3cm進むときX線は35%に減衰するなど、測定環境に制限があるため、全電子収量法によるXAFS測定ではなく蛍光X線収量を用いたXAFS測定を行う必要があるからである。今回、大気雰囲気下における金表面上でのL-システイン単分子膜のS K-edge蛍光XAFS測定の成功と溶液環境下での測定に成功したのでそれを報告する。

口頭

軟X線磁気円二色性及び光電子分光による強磁性フタロシアニン分子の電子状態

片岡 隆史*; 坂本 勇太*; 山崎 陽*; 藤森 淳; 竹田 幸治; 大河内 拓雄; 岡根 哲夫; 斎藤 祐児; 山上 浩志

no journal, , 

マンガンフタロシアニン[MnPc]は低温($$sim$$10K以下)において強磁性を発現することが知られており、これまで強磁性機構解明のための研究が進められてきた。われわれはMnPcの強磁性発現機構を解明するため、強磁性を示すことが確認されたMnPc多結晶に対して、軟X線磁気円二色性(XMCD)及び共鳴光電子分光(RPES)を行った。低温($$sim$$7K)におけるMnPcのMn 2p-3d XMCDの磁場依存の結果では、XMCDピークの多重構造が観測される。理論計算(クラスターモデル)によるXMCD解析からMnイオンは少なくとも2+, 3+が存在する混合原子価状態であることが明らかになった。また、XMCD強度はH= 0.1Tの低磁場においても微弱ながら観測されることから、この物質における強磁性はMn$$^{2+}$$, Mn$$^{3+}$$イオンに起因すると考えられる。さらにMn 2p-3d RPESにより、フェルミ端近傍にMn 3d由来の状態密度が観測されたことを考慮に入れると、MnPcにおける強磁性起源として、Mn$$^{2+}$$-N-Mn$$^{3+}$$交換相互作用が挙げられる。当日は、反強磁性的なMn$$^{2+}$$-N-Mn$$^{2+}$$, Mn$$^{3+}$$-N-Mn$$^{3+}$$超交換相互作用の存在の可能性について、より詳細に議論する。

口頭

BL14B1におけるサジタル集光,2

岡島 由佳; 米田 安宏; 齋藤 寛之; 二澤 宏司*; 山本 雅貴*; 後藤 俊治*

no journal, , 

分光結晶を直接曲げるサジタル集光は、ビームの水平方向の発散が非常に大きい偏向電磁石ビームラインにおいて、試料位置におけるX線強度(密度)の増大・広いエネルギー範囲(5$$sim$$90keV)の利用の点で最も有効な手段である。しかしながら、広いエネルギー範囲を満たすためには、Si(111), Si(311), Si(511)の3つの結晶面を利用する必要があり、この切り替えを簡便に行うことのできるSPring-8標準型可変傾斜型二結晶分光器との併用が、現在の大きな課題となっている。本研究では、昨年度に引き続き、BL14B1の上述の分光器にサジタル集光用Si(311)結晶及びベンダーを設置し、サジタル集光評価を行った。これまで、Si(311)とSi(111)における集光は、膨張黒鉛をシール材としたフィンクーリング式直接冷却結晶を第一結晶に用いることで既に実用化されている。ただし、Si(111)の低ブラッグ角度領域においては、第一結晶表面のわずかな反りの影響から第一結晶で反射されるビームが傾き、集光効率が低下するという問題が残っていた。そこで、第一結晶と結晶ホルダーの貼り合わせを改良し、結晶表面の反りをさらに抑制することを試みたところ、集光効率の向上に成功した。また、本改良によりこれまで困難であったSi(511)での集光にも成功し、より分光器に近い光学ハッチ2においても、40keV以上の集光ビームの利用が可能になった。

口頭

高速PEEM測定のためのポリキャピラリーX線集光レンズを用いた軟X線ビームの集光

平尾 法恵; 馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; 本田 充紀; 成田 あゆみ

no journal, , 

放射光を用いたPEEMは固体表面における原子価状態,電子構造,分子配向などに依存した画像をナノメートル領域で観察できる有力な手法である。偏向電磁石からの放射光を用いた場合、現状では数秒のオーダーでナノスケールの画像を観察することができるが、表面反応ダイナミックスなどの高速現象を追跡するためには、より高速でPEEM像を観察する必要がある。そこで、最近開発されたポリキャピラリーX線レンズを使用し、軟X線領域(1.8$$sim$$4.2keV)の放射光集光試験を行い、PEEM像観察に応用した。この結果、ポリキャピラリーX線レンズを用いることにより、ミリ秒オーダーでの画像観察ができる見通しが得られたので報告する。

口頭

アラニン及びセリンの軟X線自然円二色性スペクトル; 実験と理論の比較

泉 雄大*; 田中 真文*; 今津 亜季子*; 三本 晶*; 中川 和道*; 田中 真人*; 安居院 あかね; 室 隆桂之*

no journal, , 

今回は、これまで測定したアミノ酸の軟X線自然円二色性(NaturalCircular Dichroism; NCD)スペクトルと理論計算を比較して報告する。実験,理論ともに、533eV付近にCOO-の酸素1s$$rightarrow$$$$pi$$*遷移に帰属されると考えられる負のNCDピークが確認された。L-セリン(Ser)[2]の場合では、同じ領域に実験,理論ともに低エネルギー側に正、高エネルギー側に負の符号の異なる近接したNCDピークが確認された。これはCOO-の酸素1s$$rightarrow$$$$pi$$*遷移のNCDピークを測定することでアミノ酸の区別ができることを示唆しているかもしれない。なぜこのNCDピークの符号がSerとAlaで異なるのかについて、理論的な裏付け(ガイドライン)が求められる。

口頭

共振器型X線自由電子レーザの発振特性

羽島 良一; 西森 信行

no journal, , 

サファイア等の単結晶によるブラッグ反射を利用したX線の光共振器を構成し、これを用いて自由電子レーザの発振が可能であることが提案されている。このような装置は、現在建設中のSASE方式のX線自由電子レーザと異なり、空間・時間コヒーレンスを備えており、新奇の光源として大いに期待されている。ERL型次世代放射光源に組み込むことも可能である。本報告では、時間依存型のFELシミュレーションを行い、共振器型X線自由電子レーザの発振特性を明らかにする。

口頭

二次元検出器を用いた共鳴非弾性X線散乱の高分解能・高効率化

石井 賢司; Jarrige, I.; 池内 和彦; 吉田 雅洋; 石井 啓文*; 平岡 望*; 豊川 秀訓*

no journal, , 

近年、高輝度放射光を用いた共鳴非弾性X線散乱による電子励起状態の研究が行われるようになってきた。この手法を用いて物性とのかかわりの深い低エネルギーの励起を観測するためには、分光器の高分解能化は欠かせない。一方で、分解能を上げて検出するバンド幅を狭くすると検出効率が低下し、測定に時間がかかることになる。この点を克服するために、位置敏感型検出器を用いて複数のエネルギーを同時に測定する方法がHuotariらによって提案された。この方法は、最近APSの30IDに設置された分光器MERIXにおいても採用されている。この方法をSPring-8の非弾性ビームラインでも構築すべく、台湾ビームラインBL12XUでテスト実験を行った。検出器には、二次元ピクセルアレイ型のPILATUSを用いた。原理的には一次元検出器で可能であるが、二次元検出器を用いることで複数のアナライザーからの同時計測が可能になるなど、将来の拡張性が高い。結果、MnのK吸収端で約110meV、CuのK吸収端で約200meVの分解能を得た。講演では、現状の問題点,今後の展開と合わせて議論を行う予定である。

口頭

ERL放射光源のための高輝度大電流電子銃の開発

羽島 良一; 永井 良治; 飯島 北斗; 西森 信行; 本田 洋介*; 武藤 俊哉*; 山本 将博*; 奥見 正治*; 中西 彊*; 栗木 雅夫*

no journal, , 

ERL型次世代放射光源の要求である低エミッタンスと大電流を同時に満たす、光陰極DC電子銃の開発を行っている。先行機である250kV-50mA電子銃ではビーム診断用ライン(エミッタンス測定,バンチ長測定を含む)の設置を完了し、ビーム引き出し試験を開始した。実用機である500kV-10mA電子銃は、主要機器の設計を終え、製作を行っているところである。これらの開発研究の最新成果を報告する。

口頭

放射光O1s光電子分光法によるNi(111)表面酸化反応ダイナミクスのその場観察

川上 泰典; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; Harries, J.

no journal, , 

並進運動エネルギーが0.03eV(ガス吸着条件)から2.3eVまでの酸素分子線によるNi(111)表面酸化反応過程について、放射光O1s光電子スペクトルの時間発展を観察し、そのプロファイルに並進運動エネルギーによる明瞭な差異を見いだした。O1s光電子スペクトルから得られた酸素吸着曲線から、並進運動エネルギー1.31eV, 2.3eVではガス吸着条件での吸着曲線とは異なることから、酸化反応メカニズムが異なることが示唆される。特に2.3eVでは初期吸着確率が他の並進運動エネルギーの場合に比べ増大していることから、初期酸化の段階で酸素のNiO層への直接吸着が促進されたことが考えられる。また、529.03eV付近の結合エネルギーに対応する成分ピークの生成に運動エネルギーの影響が大きく現れた。

口頭

ERL放射光源計画の進捗状況

羽島 良一; 河田 洋*; 春日 俊夫*; 佐藤 康太郎*; 中村 典雄*; 坂中 章悟*; 小林 幸則*

no journal, , 

原子力機構,東京大学物性研究所,東京大学物性研究所他の共同プロジェクトである、ERL放射光源計画の進捗状況を報告する。ERL放射光源の重要な要素技術である、高輝度電子銃,超伝導加速空洞の開発研究を精力的に展開している。また、昨年は、利用研究を議論するためのサイエンス研究会を開催したのに加えて、実証機(コンパクトERL)の設計報告書を刊行した。これら最新の状況を報告する。

口頭

コンパクトERL電子ビーム光学系の設計研究

羽島 良一; 白神 剛志*; 中村 典雄*; 原田 健太郎*; 島田 美帆*; 坂中 章悟*; 小林 幸則*

no journal, , 

ERL型次世代放射光源の実証機として建設が予定されているコンパクトERLについて、その周回軌道における電子ビーム光学系の設計を行った。5MeVで入射,165MeVまで加速した電子を周回軌道の弧部で42fsまでバンチ圧縮する設計が得られた。CSRによるエミッタンス増大の補償、減速時のエネルギー広がりの圧縮などの詳細を報告する。

口頭

コンパクトERL光源入射器でのビームダイナミクス

羽島 良一; 宮島 司*; 小林 幸則*; 坂中 章悟*

no journal, , 

高エネルギー加速器研究機構,原子力機構を中心に建設が予定されているコンパクトERLについて、その入射器における電子ビームダイナミクスの検討を行った。低エミッタンス電子バンチを得るための最適化設計として、遺伝的アルゴリズムに基づくシミュレーションを実施し、ERL放射光源の要求を満たす設計が得られた。

口頭

ERL放射光源計画のためのR&Dの現状

羽島 良一; 坂中 章悟*; 小林 幸則*; 春日 俊夫*; 佐藤 康太郎*; 河田 洋*; 中村 典雄*

no journal, , 

エネルギー回収型リニアック(ERL)に基づく放射光源の開発研究が、高エネルギー加速器研究機構,原子力機構,東京大学などの共同研究として進められている。主要な構成要素である、高輝度大電流電子銃,超伝導加速空洞などの開発研究の現状,実証機であるコンパクトERLの設計研究の成果などを報告する。

口頭

ERL主加速器のための超伝導加速空洞開発の現状

梅森 健成*; 阪井 寛志*; 坂中 章悟*; 沢村 勝; 篠江 憲治*; 高橋 毅*; 古屋 貴章*

no journal, , 

ERLにおいて大電流運転を目指した場合に問題になるのが、空洞に励起される高次モードであり、ビーム電流値を制限するビーム不安定性や、クライオモジュールの熱負荷の原因となる。この問題を解決するため、われわれはERL用に新たに空洞設計を行った。またNb製単セル空洞及び9セル空洞を製作し、空洞製作・表面処理工程の検証を行うとともに、縦測定による空洞性能評価を進めている。周辺コンポーネントも含めて、現在の開発状況についての報告を行う。

口頭

Dispersive XAFS法によるMg(BH$$_{4}$$)$$_{2}$$の脱水素化反応におけるTi化合物の添加効果の解明

大山 隆啓; 松村 大樹; 岡島 由佳; 西畑 保雄; Li, H.-W.*; 池田 一貴*; 折茂 慎一*; 高橋 功*

no journal, , 

錯体水素化物Mg(BH$$_{4}$$)$$_{2}$$に対して塩化チタンや酸化チタンを添加することで、脱水素化反応が促進されることが知られている。本研究では分散型XAFSを利用して実時間連続構造解析を行うことで、昇温脱離中のTiの局所構造変化を観測した。結果、塩化チタンドープのときは作成時からTiの周りにBH$$_{4}$$が配位しており、そこから水素が急激に脱離することで放出温度を下げていることがわかった。一方、酸化チタンドープのときは、作成時は投入時と同じく酸化チタンのままで、無添加時の水素放出温度よりやや低い温度からゆっくりTiB$$_{2}$$へと変化していく、触媒的な振る舞いを取っていることがわかった。

口頭

酸素分子の並進運動エネルギーによるSi(111)-7$$times$$7表面への吸着促進機構の放射光リアルタイム光電子分光観察

吉越 章隆; 寺岡 有殿

no journal, , 

Si(111)-7$$times$$7における酸素吸着では、並進運動エネルギー(E$$_{k}$$)が0.07eV付近を境として、前駆的吸着状態を経由した吸着過程から直接吸着過程が支配的となると考えられている。これまでE$$_{k}$$に伴う初期吸着確率の変化から吸着ダイナミクスを明らかにしてきたが、酸素吸着状態の時間変化と並進運動エネルギーの関係は不明である。そこで、室温酸化条件におけるO ${it 1s}$及びSi ${it 2p}$リアルタイム光電子分光観察を行い、並進運動エネルギーが吸着状態の時間変化に及ぼす効果を調べた。E$$_{k}$$=0.03eVと0.07eVの比較では、0.07eVに増加すると各成分の生成は遅くなるもののその順序及び時間相関に大きな違いはなかった。この結果は、前駆的吸着状態が存在し、そこへのトラッピング確率に初期吸着が支配されることを示唆している。一方、E$$_{k}$$=0.07eVと0.15eVの比較では、${it ins}$ oxygenの生成などがE$$_{k}$$の増加に伴い促進され、Si$$^{3+}$$とSi$$^{4+}$$が、ほぼ同時に観察されるなどSi酸化状態の生成も促進された。これは、前駆的吸着状態を経由せず解離吸着に至る分子状前駆的吸着状態あるいは解離吸着状態へ直接吸着する確率が増加したことに由来すると考えられる。

21 件中 1件目~20件目を表示